
親が亡くなった後、実家の処分を巡って「きょうだいが音信不通になり、連絡が一切取れなくなってしまった……」と、一人で途方に暮れていませんか?
「実家を売りたいけれど、共有名義だから全員の同意がないと1歩も進まない」
「このまま空き家として放置したら、自分や子供の代に『負の遺産』として残ってしまう」
「弁護士に頼んで裁判(共有物分割請求)をするお金も時間もない……」
ネットで調べても、出てくるのは不動産屋や弁護士の難しい解説ばかりで、「で、結局私はどうすればいいの!?」と絶望している方も多いと思います。
結論から申し上げます。きょうだいの同意がなくても、あなた自身の「共有持分(自分の名義だけ)」なら、相手に一切知られることなく、今すぐ合法的に売却・現金化が可能です。
この記事では、両親の離婚や東日本大震災の影響で空き家率18%まで跳ね上がり、雨漏り・シロアリ・私道負担なしという「地元の不動産屋にすべて断られた訳あり物件”三重苦の実家”」を、音信不通の弟に1ミリも関わらず、東京の自宅にいながら完全に手放すことができた私自身のリアルな売却体験談をすべてお話しします。

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共有持分の売却に至った理由:ある日突然、きょうだいが音信不通に…

私が実家の共有持分を売却せざるを得なくなった決定的な理由は、共有者である実の弟が、ある日突然、私とも母とも一切の連絡を絶ち「完全な音信不通」になってしまったからでした。
最初は、実家の処分について話し合おうとしただけだったのです。
「実家を売りたい。もし迷惑をかけたくないなら、お前の名義を無償で私に放棄してくれてもいいよ」と、弟の負担にならないよう配慮して意思を伝えました。
しかし、それを境に弟はスマホの電話を拒否し、LINEも既読にすらならず、住んでいるはずの東京の住所に行っても煙のように消えてしまったのです。
相談はおろか、売却に必要な同意をもらうことすら100%不可能な状態になりました。
「実のきょうなのに、なぜこんな酷いことができるの…?」
最初は怒りと悲しさで胸が張り裂けそうでした。しかし、日が経つにつれて感情は「恐怖」へと変わっていきました。
実家は放置すればするほど、雨漏りやシロアリで近所に迷惑をかけます。毎年の固定資産税の通知を見るたびに、心臓がバクバクと激しく波打ち、「弟が逃げ隠れしているせいで、なぜ私が一生この負債を背負い続けなきゃいけないの?」「もし私に万が一のことがあったら、このドロドロした地獄を自分の大切な子供に相続させることになるの…?」と、夜も眠れないほどの不安と焦燥感に押し潰されそうでした。
責めるのをやめた日:弟が必死に逃げ隠れした「本当の理由」とは
連絡を絶った弟に対して、最初は「なぜ私ばかりに面倒を押し付けるの?」と激しい怒りしかありませんでした。
しかし、夜も眠れずに一人で悩み、冷静になって今にして思うと、弟には当時、軽い精神的な障害(発達障害やパニック障害など)があったのだと思います。
彼は、実家を放置することで「これから一体いくらの費用がかかるのか」「どんな恐ろしい手続きが待っているのか」という現実が、普通の人には想像もつかないほど、病的に怖くてたまらなかったに違いありません。
その恐怖に脳がパニックを起こし、限界を迎えた結果が「すべてを投げ捨てて逃げ隠れする」という唯一の自己防衛だったのです。
私にも、そして離婚した母にすら、新しい住まいも電話番号も一切知らせずに消えてしまったのは、決して私を困らせたい悪意からではなく、ただ「実家という恐ろしい存在から、1秒でも早く、1ミリでも遠くへ逃げ出したい」という必死の逃避行動だったのだと、ようやく点と線が繋がりました。
「この子はもう、話し合いができる状態じゃない。責めても、待っても、何も解決しないんだ……」そう悟った瞬間、弟への怒りは消え、同時に「私が一人でこの状況を終わらせるしかない」という、冷徹なほどの覚悟が決まりました。
この「家族への期待を完全に諦めた」ことが、私を縛っていた呪縛を解き、自分の名義だけで進められる『持分売却』へ一歩を踏み出す最大の転換期となったのです。
この「誰も助けてくれない、完全に詰んだ」という極限の絶望のなかで、必死にネットの海を彷徨ってたどり着いたのが、共有持分の業者買取という唯一の光でした。
地元の不動産屋に全部断られた実家のスペック 築39年・雨漏り・シロアリ・私道負担なし
| 物件の種類 | 注文住宅の一戸建て |
| 所在地 | 関東地方 |
| 所有者 | 亡くなった父名義 |
| 売却年 | 2018年 |
| 築年数 | 築39年 |
| 坪数 | 約37坪 |
| 売却形態 | 業者買取(共有持分) |
| 売却時の状態 | 相続登記・建物の登記未登記 持分なし私道・欠陥住宅 |
| 家屋の状態 | 雨漏りシロアリ被害あり・欠陥住宅 |
共有持分を売却した実家の概要は上記の通りです。ごく普通の住宅団地内にある普通の一戸建てで、家は当時としては2階に4間ある比較的大きな作りでもあり、田舎では洒落た洋風の建築でした。
ただし、この家は接道が持分なし私道に始まり家屋にも欠陥があるなど明らかに問題あり物件だということが、相続後に明らかになりました。私も弟も両親が離婚した関係で、実家の状況がよくわかっていなかったのです。
さらに困ったことに、実家のあるエリアは空き家率が18%と高率になっていました。
これは地元企業の衰退と東日本大震災の影響で、予見が難しいものでした。
共有持分でも相続トラブルなし
ちなみに、このような場合は遺産相続でもめていることが多いのですが、預貯金と株式など他の遺産は2等分して先に弟に渡したため、いわいる相続のトラブルは全くありませんでした。
また、父の介護はすべて自分が行い、その分として寄与分の請求などは一切行いませんでした。
また、弟の場合は、大学院までの学費の費用負担を父親から受けていました。私は離婚した母親の方が学費を出してくれていていて、父親から一戦も受け取っていません。
なので、本来であれば弟の学費、特に大学院までの分は生前贈与とも考えられましたが、それまでのきょうだい間の精神的な絆はむしろ強かったため、弟にとってのこれらのマイナス分は一切言及せずに、あらゆる財産をふくめてきっちり2等分としたのです。
共有持分の売却の動機
なお、私自身実家の売却の動機は二次相続、つまり子どもへの相続の回避が第一の目的でした。
実家のあった地域は国内でも空き家率が18%を超える地域で、消滅可能性都市にも入っているところでした。
人口の流出が進んでいるため、今を逃して子どもの代になってからでは、ずっと持っていることを余儀なくされます。
そのため、負動産となると思われる実家をできるだけ早く、0円でも有料でも手放すことが目的でした。
法律のプロが教えてくれた「裁判なし」で実家を手放す目からウロコの裏技

弟が完全に消え、実家が売れないまま10年という歳月が流れてしまいました。
その間も建物の老朽化は進み、焦りだけが募る日々。ついに意を決して、私は弁護士事務所の門を叩きました。
当時の私は、「きょうだいともめている場合は、裁判(共有物分割請求)をして、無理やり家を競売にかけるしかない」と思い込んでいたのです。裁判にかかる莫大な費用や、泥沼の身内争いを想像するだけで、相談室に向かう足は鉛のように重かったのを覚えています。
ところが、じっと私の話を聞いていた弁護士の先生の口から出たのは、全く予想もしていない言葉でした。
「売却益が出ないような地価の安い地域で、わざわざお金と時間をかけて裁判をするメリットはありません。それよりも、あなたの権利(共有持分)だけを、そのまま買い取ってくれる『専門の不動産会社』に売ってしまいなさい」
「えっ、自分の名義だけを、弟に黙って売ることなんてできるんですか!?」
驚いて聞き返す私に、先生は説明を続けてくれた内容が目からウロコの内容でした。
亡くなったお父様名義のままでも、法定相続分の登記(自分の持分だけの登記)をすれば法律上まったく問題なく売却できること。そして何より、「共有持分を専門業者に売る手法は、決して怪しいグレーな方法ではなく、合法で安全なトラブル解決手段である」ということ。
法律のプロからその言葉を聞いた瞬間、10年間ずっと私の心を縛り付けていた、真っ黒で重い霧が一気に晴れていくような感覚がしました。
実は共有持分の売却はインターネットで目にしていましたが、怪しい方法としか思わなかったのです。それが弁護士の先生のお墨付きを得たことで、にわかに最強の解決策として浮上してきたのです。
「裁判をしなくていい。弟を探し出さなくていい。私は、自分の持分を手放すだけで、この地獄から抜け出せるんだ……!」
共有持分の査定を依頼
持分売却については以前から知っていましたが、弁護士の先生の意見を聞きに行ったことで、それによってはじめて共有持分の売却が、あやしい危ない方法ではないということがわかったのです。
弁護士の先生に背中を押された私は、その日の夜、自宅のパソコンで「共有持分 買取」の業者を探し始めました。
とはいえ、大切な実家の名義を売るわけですから、悪徳業者に買い叩かれるのだけは絶対に避けたかったのです。そこで私は、慎重を期して「共有持分の不動産一括査定サイト」と、「ネットで評判の良い持分専門の買取業者」の合計2社に狙いを定め、同時に査定を申し込みました。
(※この時、1社だけに絞らずに2社を競わせたことが、のちに大正解となります。)
ネットから申し込んだわずか2日後には、どちらの業者も「実家(現地)を見に行ってきました」と連絡をくれたのです。私が実家へ行く必要も、立ち会う必要も一切ありません。東京の自宅で連絡を待っているだけで、すべてが裏で進んでいきました。
そして次の日、2社ともから弾んだ声で「ぜひ買わせてください!」と、具体的な買取金額の提示があったのです。
地元の不動産屋にはあれほど「売れない」「価値がない」と冷たくあしらわれたボロ実家が、専門業者にとっては「喉から手が出るほど欲しい物件」だったのです。
私は提示された金額をじっくりと見比べ、「1円でも高く、そして何より対応が一番誠実で信頼できる」と感じた、高い方の金額を提示してくれた業者 に、正式に買取を依頼することに決めました。
ここからは実際の売却の流れについてお知らせします。
共有持分の売却の流れ
当家の共有持分は次のような流れとなりました。
- 買取業者を探す
- 買取業者2社に査定を申し込む
- 2日後に業者が実家の訪問査定(立ち合い不要)
- 次の日に2社とも買いたいという返答
- 高い方に共有持分の買取を依頼
- 相続登記と表題登記
- 登記完了後に売買契約
共有持分の売却の価格
上記の状態で価格はいくらであったかというと、共有持分の買取の相場は5割と言われています。
通常の買取が7割ですが、持分売却は登記と業者の持分取得にかかる費用が含まれているので、それよりも下がります。
実家の買取の価格もほぼそのとおりの金額でした。
共有持分の売却期間
売却の期間は、早ければ即日~1週間で現金化が可能とされています。
実家の場合は相続登記が未登記でしたので、その場合はどうしても、登記完了までが3週間かかります。
家土地が亡くなった父名義のままでしたので、そのままでは売れませんので、まず相続登記をする必要がありました。
そして、普通の家ではありませんが、実家は家屋の登記が未登記のままになっていたので、そちらの表題登記を行いました。
相続登記は3週間、表題登記も書類を提出してからかなり日にちがかかります。
それを待って、共有持分の売買契約となりました。
自宅のリビングが契約会場に!「一度も実家に行かず」に全てが完了した奇跡
「訳あり物件の専門買取」と聞くと、なんだか怪しいオフィスに呼び出されたり、強引な取引をされたりするのではないかと不安になる方も多いと思います。しかし、実際の契約は驚くほどあっさり、しかも信じられないほどアットホームで安全な形で進みました。
こちらが事前に用意したものは、印鑑や通帳くらいで、面倒な書類集めや準備はほぼありません。
契約当日、その日は日曜日でした。銀行の窓口が閉まっているため、私が「代金は手渡しで大丈夫です」と伝えたところ、なんと買取会社の社長さん自らが車を運転し、お休みのところ司法書士の先生をわざわざ私の自宅まで連れてきてくれたのです。
売買契約の様子
手続きを行ったのは、いつも家族でご飯を食べている我が家のリビングでした。
お茶を飲みながら、リラックスした雰囲気の中で売買契約の重要事項説明を受け、書類にサイン。続いて司法書士の先生に登記の依頼を委任する書類にサインをしました。
そして、その場でお札の束の入った売却代金をしっかりと手渡しで受け取り、固定資産税の清算まで、すべて自宅のテーブルの上だけで完結してしまったのです。
(※もちろん、金額が大きくて手渡し不安な場合や平日の場合は、一緒に銀行の窓口へ行ってその場で確実に入金・着金を確認する形になるので安心してください。)
売却後は解放感でいっぱいに
思い返してみると、本当に驚くべきことばかりでした。
私の自宅から実家までは車で1時間ほどの距離がありましたが、最初の物件見分(査定)を含め、私は一度も現地に立ち会っていません。それどころか、不動産会社のオフィスに一度も足を運ぶことすらありませんでした。
もし、最初から相続登記がきれいに済んでいる普通の物件であれば、社長から「買います」と電話をもらったあと、1週間以内にはすべての代金受け渡しが終わっていたはずです。私の場合は未登記物件の書類手続きがあったため3週間ほどかかりましたが、それでも自宅で待っていただけでした。
地元の不動産屋には鼻で笑われ、門前払いで全部断られ、一度は売却を完全に諦めかけた実家でした。それが、東京の自宅リビングのソファに座ったまま、跡形もなくきれいに手放すことができたのです。あの時の、肩の荷がふっと軽くなった解放感は、今でも忘れられません。
共有持分の売却後
実家のケースにおいては、持分を売った後はどうなったか、その後の状況をお知らせします。
共有者が持分を売却
登記を確認したところ、私の売却後の数か月後には弟も自分の持分を売却していることが確認できました。
弟は東京に単身住まいで帰住の予定はなく、田舎に土地は不要であったため、売れてよかったと思っています。
売却に関して、業者とはもちろん、共有者の弟ともトラブルは全くありませんでした。
ただし、実家の売却ができなかった頃は、後ろめたかった弟は私と同様に母とも連絡を絶っていましたが、売却後はメールを送ってくるようになり、母とも連絡が再開しました。
売却でトラブルが終結
つまり、私の実家のケースの場合は、共有者の両方にとって共有状態にある時がトラブルそのものであり、売却後はトラブルは解消したと言えます。
共有者である相手が音信不通だったり、もめた後で連絡をよこさないという場合には、共有持分の業者買取で売却をするのがいちばんです。
そもそも共有名義の不動産は、共有者のどちらもが売却も使用もできません。売却をすれば、塩漬けになっていた不動産の売却代金を共有者も受け取れます。
もちろん、これには交渉が入りますので、信頼して任せられる業者選びが大切になります。
まとめ 相続登記の義務化で持分売却が必須
共有持分の売却は強硬手段に見えますが、やむを得ずトラブルに陥ってしまった不動産の売却とトラブルを解決する唯一の手段です。
もし、共有者が売却に反対をしている場合であったとしても、結局意見が割れている状態では不動産を活用することはできません。
また、共有者の一人が住み続けている場合であっても、相続登記は2024年から義務化となりましたので、相続登記をしないという選択肢はなくなりました。
次の相続の時には、相続人が子どもとなりますので、相続人の数が増えてしまった場合は、結局単独名義での相続登記が難しくなり、結局はその不動産を使い続けるということはできないのです。
相手が不動産を占有している場合には、持分売却を迷うところですが、共有名義の不動産は最後は一人の利益にはなりません。
占有して使い続ける方にもリスクがあります。説得が難しければやはり持分買取を業者に依頼しましょう。
相手も受け取るものがゼロではありませんし、持分を買い取るか売却するかの選択ができます。
まずは、自分の利益と現在起こっているトラブルを解消するように、持分売却に向けて進んでみてください。
