大相続時代といわれるように相続が多発するに従い、共有名義の物件のトラブルが多くきかれるようになりました。
相続や離婚、共同購入などの理由で不動産を複数人で共有しているケースは珍しくありません。
しかし、共有者との意見の違いや不動産活用の難しさから、「持分だけを売却したい」「売りたいのに売れない」という悩みも生まれています。
私が実家の共有持分を売却した頃よりも今は共有持分の買取業者が増加、個人でも持分の売却がしやすくなっていますので、売却は難しくありません。
ここでは共有持分を売却するにはどうしたらいいか、その手順をお知らせします。
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共有持分とは
共有持分とは、1つの不動産を複数人で所有している場合における各人の所有権割合のことです。
相続物件を例にとると、兄弟で親の家を相続した場合、それぞれが法定相続分に応じた持分を持ちます。
共有者は自分の持分について自由に処分できますが、物件全体を使用・管理するには原則として共有者全員の同意が必要です。
自分一人の意思では、不動産の売却や活用が自由にできないということが共有持分のいちばんの問題点です。
このようなトラブルに陥った際には、自分の持分だけを売却する、共有持分の売却の手立てを利用することができます。
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共有持分とは何かわかりやすく解説
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共有持分の売却の手順
共有持分を売却するには次のような手順が必要となります。
1 自分の共有持分を把握する
最初にチェックするのが下の項目です。
- 自分の持分の割合
- 相続人の数、または共有者の数
まずは、自分がどれだけの持分を所有しているのかを登記簿謄本で確認しましょう。
登記簿には所有者の名前と持分割合が記載されています。
また、共有者の人数や関係性も重要な情報ですので、それらもチェックの上、把握を深めておくと売却が進んだ時に大いに役立ちます。
2.売却に向けての準備
次に共有持分の相場も確認ですが、共有持分の相場はまず持分としてよりも、分割する前の不動産の価格、その地域の地価を調べます。それには下のような方法が利用できます。
不動産の価格を調べる
- 不動産評価額
- 路線価
- 不動産取引情報検索
不動産評価額は固定資産税の書類に記されています。
路線価や不動産取引情報検索は全国の路線図で国交省のサイトでいつでも閲覧が可能です。
他に不動産の評価は、不動産一括査定サイトや不動産会社の無料査定サービスを利用するのもおすすめです。
不動産状況を調べる
もう一つ大切なことは不動産としてのチェックです。
法的に売却が可能かどうか、不動産自体に問題がないか、持分に抵当権が設定されていないかなども確認しておく必要があります。
抵当権が設定されていても必ずも売れないわけではありませんので、その場合は買取業者に相談してみましょう。
3.共有者との交渉と合意形成
共有持分は他の共有者の同意がなくても売却できます。
ただし、共有持分を全体として売却する方が高く売れるのはもちろんです。また、売却後のトラブルを防ぐためにも事前に共有者へ説明・交渉は一度は行うべきでしょう。
もし、共有物分割請求などの法律的な措置の可能性があれば、内容証明便を送っておくのが必要となります。
合意が難しい場合は、弁護士を通して話し合いを進める、または持分を分割して単独所有にする方法も検討できます。
これらの方法は、買取業者の中でも相談に乗ってくれるところもありますので、売却と並行して進めることもできます。
4.売却先を探す方法
共有持分は一般の不動産市場では買い手がつきにくいため、専門の買取業者を選ぶこととなります。
買取業者を探すことはインターネット時代の今では難しくありません。共有持分のような専門性の高い業者は全国対応のところが多いです。
共有持分の価格の推察は事前には難しいことが多いので、実際に査定を依頼すればその場や1日で価格がわかりませので、あれこれ思案するよりも査定を依頼するのがいちばん早いです。
口コミや業者の評判をチェックするのも大切ですが、買取の価格は業者によって大きく違うこともあるため実際に査定を依頼した上で比較するのが良いでしょう。
同時に、共有者への売却、第三者への売却、業者への売却など複数の選択肢を、十分に比較検討することも大切です。
5:契約と引き渡しの手続き
買主が決まったら、売買契約を締結します。
契約書には売買価格、支払い方法、引き渡し日などを明記されていますので、売買契約の際によく目を通しておいてください。
売却に必要となる書類は
- 登記識別情報
- 本人確認書類
- 印鑑証明書
などがあります。
このうち、登記識別情報、いわゆる登記簿は手元になくても売却が可能ですので、買取業者に確認してください。
司法書士に依頼して名義変更を行いますが、共有持分の買取の場合は、買取業者が提携の司法書士に依頼してくれます。
6.売却後の税金と報告義務
共有持分を売却した場合、譲渡所得が発生する可能性があり、翌年の確定申告で申告が必要です。
譲渡所得は売却額から取得費や諸経費を差し引いた金額に課税されます。
税金については、事前または事後に税理士に相談して正確な納税額を把握しておくと安心です。
トラブル回避のためのアドバイス
共有持分の買取のほとんどは現況のまま売却ができて、問題がある場合は買取業者が買取後に解決してくれます。
ただし、共有者との関係性や不動産の権利関係が複雑な場合、共有者が多人数であるなどの場合、消すによっては売却までに時間がかかることも予想しておきましょう。
または、買取業者とは別に事前にトラブルを避けるためにも、専門家(弁護士・司法書士・不動産業者)に早い段階で相談しておくこともおすすめです。
いずれにしても書面をきちんと残しておくと、必要な時に役立ちます。
共有持分の買取の流れ
以下は共有持分の買取の流れです。
- 相談・・・インターネットから相談申込・電話やオンラインで面談可
- 調査・・・最短即日 査定無料
- 回答・・・査定後すぐ買取価格をお知らせ
- 契約・・・売主の都合の良い日
- 決済・・・契約と同時に売却代金支払い
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1査定の依頼
共有持分の買取業者は買取サービスのサイトから物件の基本情報を送信するなどして査定を依頼します。
買取業者によっては現地を訪問するところや、立ち合いが不要なところ、最初から机上査定の調査のみで価格を知らせてくれるところがあります。
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2買取価格の提示
査定後に買取業者が買取価格を知らせてくれます。
業者と売却価格や条件について交渉を行います。
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3契約手続き
双方が合意に達すれば契約書を作成します。
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4買取価格の決済
契約が成立すると、最短3日で買取金額が決済されます。
多くの買取業者では、迅速な現金化が可能です。
まとめ
共有持分の売却は一般の不動産売却と比べて特殊なケースですが、私の経験から言うと売主の方では特に行わなくてはならないことはありませんでしたので、特に心配はいりません。
特に売買契約が電子署名の電子契約でおこなえるようになったため、査定から売却完了まですべてオンラインのリモートで行うこともでき、売主の利便性は格段に向上しています。
共有持分の売却は、売却に至るまでに悩みが続いていることが多いため、何よりも解決に向かって進むことが大切です。
売却で、売却益が得られるのはもちろんですが、不動産の悩みのない生活を始めることができるでしょう。